古本屋って、古い雑誌も魅力的です。
これは、神戸の後藤書店で見つけたもの。神戸の中心的商店街の、しかもその駅よりの入り口近く、最も人通りの多いところにある古書店なのです。店先にはいつも、3冊2,000円など(この店では)比較的安い本が段ボールに何箱も出してあります。そのうち1/3ぐらいは洋書、英語だけでなく、フランス語のもたくさんあります。私はこれをのぞくのが好きなのです。
その中に『SENDAI…』というタイトル。ひょっとして、母校の?と手に取ってみたのがこれでした。
『Journal of the Sendai International Cultural Society』、1940年刊行のものです。国会図書館で検索してみると、この号しか所蔵されていません。1940年という時期からすると続けては刊行できなかったのでしょう。
天地22.7mm、左右15.6mm:菊判よりちょっと大きめ? 本文168ページ。
執筆陣がすごいです。村岡典嗣、中村吉治、金倉圓照、野上豊一郎、藤原松三郎、武内義雄、西田幾多郎。
また、各論文のタイトルからもわかるように、本文は英語、フランス語、ドイツ語で書かれています(村岡、金倉、西田の3本は翻訳です)。
武内氏の「老子」は、岩波文庫『老子』よりも少し後の執筆です。
知人の数学史研究者に調べてもらったら、図書館では国会図書館とあと2館にしか所蔵されておらず、藤原氏の論文は既刊の論文集にもまだ収録されていないものなのだそうです。
発行当時、Sendai International Cultural Societyがおかれていた東北大学の附属図書館にも所蔵されていなかったので、これを寄贈することにしました。
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